goo攻略法徹底研究

PART4 フレームはやめよう

敗北宣言!フレーム使用は上位表示に効果なし

半年以上にわたって(といっても最初の3カ月以外は休載状態だったが)検証を続けてきた「goo攻略法徹底研究」だが、残念ながらフレームを使って上位表示をねらうという今回の試みは「失敗だった」と結論づけるにいたった。

このレポートを見て、同様にチャレンジしてみた方がいたとしたら、お詫びしたい。また、次回はどうなるんだと結果を待ち続けていた方にもお詫びしたい。期待に応えることができず申し訳ない。

前回、上位表示をねらい、<noframes>タグ内の記述内容を工夫したうえで、gooに再登録したわけだが、その検索結果はまるで期待はずれといえるものだった。そこで、さらにHTMLソースを書き換え、再々登録してみたが、結果はほとんど変わることはなかった。「goo攻略法徹底研究」などとエラソウにタイトルをつけた手前、それなりの成果が現れないことにはレポートとしてカッコがつかない。結局、何とかいい結果を出さねばと試行錯誤を繰り返しているうちに、ズルズルとPART4の掲載が遅れてしまったというわけだ。その試行錯誤を繰り返した結果の、最新のHTMLソースは以下のとおりである。

<html>
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS">
<title>キーワード連動バナー広告のすすめ</title>
</head>
<frameset cols="1,*" frameborder="NO" border="0" framespacing="0">
<frame name="leftFrame" src="space.html">
<frame name="mainFrame" src="banner2.html">
</frameset>
<noframes>
<body>
<p><font size="6">高クリック率・低価格の<b>バナー広告</b>でアクセスUP&売上UP!<br>
大手検索エンジンの<b>キーワード連動バナー広告</b>をご紹介します。</font>
</p>
<h2>●バナー広告って本当のところはどうなの?</h2>
<p><b>インターネット広告</b>の世界で一番ポピュラーなものといえば<b>バナー広告</b>。しかし、十分な効果を上げるために、大手の検索エンジンなどアクセス数の多いサイトに<b>バナー広告</b>を出稿しようとすると、けっして安いとはいえない広告費がかかってしまいます。というわけで、<b>バナー広告</b>を検討してはいても、いざ実行するとなると二の足を踏んでしまう、というウェブマスターが多いのではないでしょうか。そこでおすすめしたいのが、これからご紹介する<b>キーワード連動バナー広告</b>です。</p>
<h2>●ピンポイント・ターゲティングのバナー広告</h2>
<p><b>キーワード連動バナー広告</b>とは、検索エンジンで指定のキーワードを入力して検索した時の検索結果ページに<b>バナー広告</b>を掲載するというもので、<b>サーチワード広告</b>、<b>検索ワード連動広告</b>、<b>ターゲットバナー広告</b>などとも呼ばれます。例えば輸入ワインのショッピングサイトなら、「ワイン」というキーワードで<b>バナー広告</b>を出稿すれば、その<b>バナー広告</b>はワインに興味を持つ人たちだけに向けて表示されますから、ピンポイントでターゲットを絞り込むことが可能になってきます。つまり、少ない露出で最大限の効果を上げることのできる、非常にコスト効率の高い<b>バナー広告</b>というわけです。</p>
<h2>●キーワード連動バナー広告の特徴</h2>
<p><b>・高クリック率</b><br>
指定したキーワードに興味を持つ人たちだけに向けて表示されますから、通常の<b>バナー広告</b>に比べ2〜10倍と、クリック率は非常に高くなってきます。</p>
<p><b>・低価格</b><br>
ターゲットを絞り込む分、露出量も抑えられますから、通常の<b>バナー広告</b>に比べるとはるかに安い広告費で掲載することができます。</p>
<p><b>・早い者勝ち</b><br>
一つのキーワードに対して出稿できる社数は1社独占、もしくは上限がありますから、キーワードの申請は早い者勝ちです。</p>
<h2>●あのYahoo!、Excite、LYCOSにバナー広告を掲載しませんか</h2>
<p><b>キーワード連動バナー広告</b>は大手検索サイトがそれぞれ商品としてラインナップしていますが、弊社では特にYahoo! の『<b>サーチワード</b>』、Exciteの『<b>ワードターゲット</b>』、LYCOSの『<b>サーチワード</b>』をおすすめしております。ただいま無料でキーワードの空き確認サービスを行っておりますので、ご希望のキーワード(10個まで)を弊社までお知らせください。また、他のタイプの<b>バナー広告</b>、他の検索エンジンをご希望の方も遠慮なくご相談ください。sales@brnet.co.jpまでお気軽にどうぞ。</p>
</body>
</noframes>
</html>

赤字部分が、前回のレポート掲載後、さらに手を加えた部分で、主に以下のような方針でHTMLソースの書き換えを行った。

  • タイトルを「バナー広告の話」から「キーワード連動バナー広告のすすめ」に変更した。これは、タイトルそのもののはずの「バナー広告の話」で検索してもまったく引っかかってこなかったため。まず、「〜の話」というのが、キーワードとして入れた時、それはタイトルなのか、内容のことを指しているのか判然としないし、「バナー広告」という言葉自体がネット上では一般的すぎてキーワードにはあまり向かないと思える。そのあたりが検索もれの原因と考え、もっと焦点を絞り込んだ「キーワード連動バナー広告のすすめ」というタイトルに変更した。
  • 「バナー広告」が重点キーワードであることに変わりはないが、それで上位表示させることには悲観的にならざるを得ない状況だったので、ほかのキーワードでも検索に引っかかるように配慮した。
  • 当初フォントサイズの指定はまったくしなかったのだが、いっこうに効果があらわれないので、「バナー広告」ほかキーワードを含むフレーズを見出し扱いにしたり(<H>タグ)、太字にする(<B>タグ)など、キーワードとしての重要度を高めるようにした。

gooでの上位表示はならず。しかし、それなりに成果もあった。

以上のような「テコ入れ」を図ったうえで再登録し、重点キーワードである「バナー広告」のほか、<H>タグや<B>タグを使用した部分からピックアップしたキーワードで検索してみた結果が以下の表である。なお、gooだけでなく、Google、インフォシーク、LYCOSでも、同じキーワードで検索してみた(8/6〜7調査)。

  goo 検索結果 Google 検索結果
バナー広告 上位100件以内になし 上位100件以内になし
インターネット広告 上位100件以内になし 上位100件以内になし
キーワード連動
バナー広告
10件中9位
(『goo攻略法徹底研究3』同7位)
25件中2位
(『goo攻略法徹底研究3』同3位)
サーチワード広告 6件中になし 35件中11位
検索ワード連動広告 1件中になし 8件中3位
ターゲットバナー広告 2件中になし 9件中4位
サーチワード 84件中78位
(『goo攻略法徹底研究3』同39位)
上位100件以内になし
(『goo攻略法徹底研究3』同25位)
(banner2.html 同32位)
ワードターゲット 27件中27位
(『goo攻略法徹底研究3』同8位)
27件中になし
(『goo攻略法徹底研究3』同4位)
(『goo攻略法徹底研究2』同5位)
高クリック率・低価格
のバナー広告
1件中になし
(『goo攻略法徹底研究3』同1位)
2件中2位
(『goo攻略法徹底研究3』同1位)
ピンポイント・ターゲ
ティングのバナー広告
1件中になし
(『goo攻略法徹底研究3』同1位
2件中1位
(『goo攻略法徹底研究3』同2位)

検索エンジンによってかなり異なる結果で出ているので、まず、gooとGoogleから見ていく。

「バナー広告」、さらに今回新たに追加した「インターネット広告」はともに上位100件以内になし。これは、インフォシーク、LYCOSについても同様だが、キーワードとして一般的すぎるからだろう。これらのワードで上位表示を狙おうとすること自体に無理があるようだ。

注目すべきは、赤色で示した部分。今回の一連の検証作業で実験台となっているページよりも、前回、前々回のレポート(『goo攻略法徹底研究3』『同2』)や、子フレーム(banner2.html)のほうが上位にランクされているキーワードが少なくないことだ。

確かに、前回、前々回のレポートでは、実験台ページのHTMLソースをそのまま引用しているので、<noframes>タグ内で使用しているキーワードも同様に登場する。また、子フレームは実際に画面に表示される内容で構成されているから、その要約ともいうべき<noframes>タグ内の記述とはかなりの部分で重なる。したがって検索に引っかかっても不思議はないのだが、それにしても、試行錯誤を重ねながら何度もHTMLソースを書き換えた実験台ページよりも上位に来てしまうとは…。しかも中には、<noframes>タグ内で使用しているにもかかわらず、検索に全く引っかかってこないワードもある。

これは、つまり、noframesタグ内の記述は、フレームを使わないページの本文とは同格では扱われない(時には無視される)ということではないか。あえて勇み足的に断言してしまうなら、検索エンジン対策上はフレームは使わない方がいい、と結論づけることができるだろう。

しかしながら、捨てる神あれば拾う神ありという感じで、インフォシーク、LYCOSでは全く異なる結果が出た。

  インフォシーク 検索結果 LYCOS 検索結果
バナー広告 上位100件以内になし 上位100件以内になし
インターネット広告 上位100件以内になし 上位100件以内になし
キーワード連動
バナー広告
16件中1位
(『goo攻略法徹底研究2』同4位)
227件中1位
(banner2.html 同31位)
サーチワード広告 10件中3位 39件中10位
(banner2.html 同33位)
検索ワード連動広告 2件中2位 98件中2位
(banner2.html 同13位)
ターゲットバナー広告 4件中2位 1524件中6位
サーチワード 115件中7位
(banner2.html 同12位)
78件中13位
(banner2.html 同50位)
ワードターゲット 19件中2位
(『goo攻略法徹底研究2』同9位)
1162件中25位
(banner2.html 同33位)
高クリック率・低価格
のバナー広告
1件中1位 149件中4位
ピンポイント・ターゲ
ティングのバナー広告
該当ページなし 5件中1位

どういうわけか、インフォシークでは前回のレポートが検索に引っかからない(データベースに登録されていない)とか、LYCOSは、前回、前々回とも引っかからないとか、URLの収集のしかた(リンクの辿り方?)が、goo、Googleと違うという点も興味深いが、やはり赤色で示した部分に注目したい。インフォシークのほうはたいしたことないが、LYCOSについては、ほぼ上位表示に成功と言っていいのではないだろうか。

結局、<noframes>タグによる検索エンジン対策は、goo、Googleに関しては効果なし(むしろ逆効果)、インフォシークに関しては多少効果あり、LYCOSに関してはかなり効果的、というのがとりあえずの結論のようだ。本レポートの主眼であるgooでの上位表示には失敗したが、それも含めて実験としての成果はそれなりにあったので、何とかカッコがついてよかった(と思っているのは自分だけか?)。